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よくある質問集
 
花粉症
 

現在、日本人の10人に1人は花粉症に悩んでいるそうです。食生活の変化や不規則な生活習慣のせいでしょうか、大人だけでなく子どもでも花粉症にかかる子が増えてきました。花粉は、例年2月初旬から3月中旬にかけてピークを迎えますが、今年は少し早くから花粉が飛び始め、去年の30倍の量が飛散すると予測されています。皆さんの花粉症対策は万全ですか?今回は、花粉症のメカニズムと予防対策についてお話したいと思います。

 
花粉症のメカニズム

花粉症は、スギ、ブタクサ、オオアワガエリ、カモガヤ、ヨモギ、シラカバなどの植物の花粉に反応してアレルギー症状を起こす一種の季節性アレルギー性鼻炎です。鼻や喉から花粉を吸ったり、目に花粉が入ったりすると、外からの侵入者に対する体の免疫作用が働いて、外敵を排除しようとするアレルギー反応が起こります。

 
もう少し詳しく説明すると、花粉という抗原(アレルゲン)に対して体内のリンパ球がIgE抗体という物質を作り、これを退治しようとします。このIgE抗体は、鼻の粘膜などにある肥満細胞と結合して、次に花粉が体内に進入してきた時にヒスタミンやロイコトリエンという炎症物質を放出します。これらの炎症物質がくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状を引き起こして、花粉を外へ押し流そうとする訳です。これが、花粉症の症状が現れるまでのメカニズムです。
 
治療法

花粉症は、その症状や目的、期間に応じていくつかの治療法があります。

 
花粉症を予防する
抗アレルギー剤を服用して、ヒスタミンやロイコトリエンなどの炎症物質の放出をブロックすることで、発症を抑えたり、症状を軽くする方法です。抗アレルギー剤は、症状を急激に抑えてラクにするような即効性はなく、飲み始めてから効果が表れるまでに2週間程度かかり、その後だんだんと効果が高まってきますので、シーズンに入る少し前から飲み始めるようにしましょう。通常は、花粉が飛び始める2週間くらい前から花粉の飛散が終わるまで、服用し続けます。
 
花粉症を抑える
抗ヒスタミン剤を服用して、くしゃみや鼻水などのアレルギー反応を引き起こすヒスタミンの分泌を抑えます。また、局所ステロイドの点鼻薬などを使って、強い症状を抑えます。症状が重い場合には、即効性があって有効です。
 
花粉症を根本から治す
減感作療法と呼ばれる免疫療法で、アレルゲンとなる花粉を何千〜何億倍にも薄めたエキスを、週に1〜2回の頻度で定期的に皮下注射して、自分自身の免疫機能を向上させ、アレルギー反応を起こさないように体質改善する治療です。花粉症では、60%〜80%の確率で有効であると報告されています。濃度の薄いものからはじめて、少しずつ濃度を上げていき、2〜3年という長い時間をかけて、叙々に体を慣れさせます。
 
風邪と花粉症はどうやって区別する?

風邪と花粉症は、症状が似ていますが、基本的には熱もないのに、さらさらの鼻水がいつまでも続いたり、目がかゆい等の症状が出るようなら、花粉症が疑われます。

 
どうして突然、花粉症になったりするの?

去年までは平気だったのに、今年になって急に花粉症になったということがあります。これは、花粉症などのアレルギー性疾患の場合、アレルゲンに対する抗体が体内で作られ始めてから、ある程度の量に達するまで発病しないからです。花粉症の場合は、1年のうちで花粉にさらされる期間が短いことから、抗体が蓄積されるまでに時間がかかり、通常は大人になってから発症することが多いです。花粉の飛散量が多い年は、その分作られる抗体の量も多くなりますので、花粉症になりやすいと言えます。

 
アトピーや喘息の子は花粉症になりやすい?

アトピーや喘息、食物アレルギーの人は、ほんの少しの抗原でも抗体を作りやすく、正常な人よりも抗原に対して過剰に反応しやすい体質を持っています。花粉症も一種のアレルギー疾患ですから、アレルギー体質の人は花粉症にかかる可能性が高いということになります。

 
家庭でのケア

出来る限り花粉を家の中に入れないように気をつけましょう。花粉が飛び始める2月からピークを迎える3月初旬頃までは、洗濯物や布団を部屋干しにしたり、外に干す場合でも、木綿やポリエステル素材の布を掛けて表面を覆ったりして、花粉が直接付着するのを防ぎましょう。

また、晴れた風の強い日は、よく花粉が飛びますので、できるだけ窓は閉めておきましょう。花粉は南風に乗って飛んできますので、換気するなら、花粉の少ない朝のうちに北側の窓を開けると、侵入してくる花粉の量を抑えることができます。花粉の飛散がピークの間は、お母さんたちは大変でしょうが、できるだけ毎日こまめに掃除するように心がけましょう。また、空気清浄機を上手に使って花粉を吸い取るのも効果的です。

外出の際には、帽子、マスク、めがねなどで、鼻や喉、目からの花粉の進入を防ぎます。外から帰ってきたら、家の中に入る前に、まず衣服に付着した花粉をよく叩き落すようにしましょう。シャワーを浴びたり、顔や手を洗ったり、鼻をかんだり、うがいをしたりして、体についた花粉を洗い流しましょう。

子どもが公園から帰ってきたら、目の周りや頬が真っ赤になっていたということはありませんか?これは顔に付着した花粉に反応して皮膚が炎症を起こしているからです。外遊びの後は、顔や手についた花粉を水で洗い流し、鼻をかんだり、うがいをさせるようにしましょう。